レッスンレポート*7月アウトドア

7月の香り暦は夏のお出かけの必需品「アロマ虫よけスプレー」を作りました。

まずはなぜ虫よけスプレーを手作り?というお話を。

市販の虫よけスプレーの多くにはディートが含まれています。ディートとは、1946年に米国陸軍によって開発された農薬成分で兵士が蚊に刺されてマラリヤなどに感染することを防ぐ目的で開発されたもの。人の皮膚や息から出ている炭酸ガスに反応してよってくる蚊に対して、触覚を麻痺させて、炭酸ガスを感知できないようにして蚊を忌避します。毒性が低いとされ市販の虫除け剤の大部分で配合されていますが、近年、神経障害や皮膚炎を起こすことが分かった成分なのです。アメリカ、カナダでは使用規制が開始。日本では2005年に国民生活センターの情報発表で「ディートは一般的には毒性が低いとされているが、まれに体への影響があると報告されている。」と掲載されています。乳幼児には使用回数制限を明記しているメーカーもあることから、避けたいと考える人も増えていますよね。

そこでディートに頼らず植物に含まれる「虫が嫌う」香りをつかったアロマ虫よけの需要が増えているワケですね。特に蚊はシトロネラ、レモンユーカリなどに多く含まれるアルデヒド類の精油成分「シトロネラール」の香りを嫌がります。これらは市販のアロマ虫よけにも必ずといっていいほど入っています。植物性とはいえ「シトロネラール」は精油成分の中でも皮膚刺激が強く、酸化が速いのが特長。

なので濃度&使用期限がポイント。去年も虫よけを作ってくれた方から「去年のはもう使えないですよね?」との質問。「はい、残念ながら・・・」とお答えしました。酸化したものは香りも変質していますし、肌につけるとチリチリとした刺激が起きます。期限内に使い切れそうになかったら、精油の抗菌作用を利用して水周りのおそうじなんかに使ってもいいですね。

なんてことを話しながらの90分のレッスン。お一人2本作りました。植栽のお仕事をしている方は蚊&その他の害虫対策も兼ねた「最強虫よけブレンド」にしたり、お散歩程度の方はラベンダー、ゼラニウム等でリラックスブレンドにしたり。作り方がシンプルなのでブレンドのバランスなどじっくりご相談に乗ることができました。

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8月は香り暦初のゲスト講師を招いての「たのしくつかうあおもりアロマ」の開催です。
9月は通常どおり桑本が担当させていただきます。
夏は顔や体だけでなく、頭皮や髪にも疲れさせて去っていきます。9月は修復に大切な時期。
「ヘアケア」をテーマにシャンプー&トリートメントを作ります。

アロマ屋としてトリートメントもレッスンもやるのはなぜかというと、貴重な植物からの恵みをフレッシュなうちにみなさんと分け合いたい!そんな思いが根底にあります。季節に必要なものを仕入れにいく気分でお気軽にご参加くださいませ。

《香り暦の詳細はコチラ》